しあわせのパン

メッセージ

初めて月浦に行ったとき、この場所を撮りたいという衝動が生まれました。
紺碧の湖と一面の真っ白な雪があまりに美しいからこそ
“心が少し欠けている人たち”と“心だけが離れている夫婦”を描きたいと思いました。
すると心の奥に矢野顕子さんと忌野清志郎さんの歌う『ひとつだけ』が流れたのです。
時にひとは、ほんとに欲しいものを見失うし間違えます。
でもこの場所は、誰もが自分にとっての一番大切なものがひとつだけ見つかる、
きっとそんな場所だと思ったのです。

そしてこの映画の仕上げ中に東日本大震災が起こりました。
自分自身、阪神淡路大震災を経験してドキュメンタリー制作を通じて感じたこと、
いまの日本に生きるすべての人に伝えたいことを《ひとつだけ》こめようと
あらためて全員で話し合いました。

それはすべてにおいての“share”という考え方です。

自分を含め全スタッフ・全キャスト一同のその想いが
映画を見てくださった方々に幾ばくかでも伝わりますように。
もしすこしでも伝わったとしたら
それはとても幸せだなと思います。

監督・脚本 三島有紀子

製作:「しあわせのパン」製作委員会  企画:クリエイティブオフィスキュー  製作プロダクション:アットムービー  配給:アスミック・エース